セトヌメリの産卵行動-2:産卵編

(23.0MB, 00:01:31)
撮影日:2008/09
撮影場所:北海道函館市臼尻町 臼尻水産実験所前(水深5-8m)
* 種類
セトヌメリ
Callionymus ornatipinnis

キーワード
ネズッポ科魚類
産卵行動
ペア産卵
分布北限域
北海道


安房田智司, 木村幹子, 佐藤成祥, 坂井慶多, 阿部拓三, 宗原弘幸
(Satoshi Awata, Motoko R. Kimura, Noriyosi Sato, Keita Sakai, Takuzo Abe, Hiroyuki Munehara)
2010/02/16登録


動物界 >脊索動物門 >硬骨魚綱 >スズキ目 >ネズッポ科 >ネズッポ(ヌメリゴチ)属 >

「ヌメリプロジェクト」と称して2008年の9月に臼尻水産実験所メンバー全員でセトヌメリの繁殖行動の観察を行いました。そのときのセトヌメリの求愛・産卵行動の映像です。

「産卵編」ではいよいよセトヌメリの産卵行動です。体の大きな雄が広げた腹ビレを使って、雌を抱きかかえるようにして上昇していきます。他の放卵放精型の海水魚に比べ、ネズッポ科魚類はゆっくり産卵上昇を行うといった特徴を持っています。砂底から1mほど上昇し、上昇の最後に放卵放精を行います。3組とも雄の尾ビレの上付近に卵が流れて行くのが見えます。

ネズッポ科魚類は普通温帯域や熱帯域に生息し、北海道はセトヌメリの北限域と考えられています。今回の調査でセトヌメリが北限域で繁殖していることが初めて明らかになりました。観察を行った年の臼尻沿岸は最も水温が上昇する9月でもようやく20度を超えるか超えないかでした。その年よりも寒かった2009年ではセトヌメリの産卵水温まで至らず、産卵は起こっていなかったようです。北限域での水生生物の生態調査は、地球温暖化と海洋生態系との関係を理解するために必要なことかもしれません。

参考文献他
Awata, S., Kimura, M. R., Sato, N., Sakai, K., Abe, T. & Munehara, H. 2010 Breeding season, spawning time, and description of spawning behaviour in the Japanese ornate dragonet, Callionymus ornatipinnis: a preliminary field study at the northern limit of its range. Ichthyological Research 57, 16-23.

北海道大学北方生物圏フィールド科学センター
臼尻水産実験所ホームページ
http://www.hokudai.ac.jp/fsc/usujiri/usujiri.html
月刊うすじりvol.41, 48, 60

(データ番号:momo100213co02a)

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